眠れぬ夜のお供に夢の世界へいざなう素敵な物語とおすすめのお茶

お茶の中でも「紅茶」にこだわりを持って、茶葉を選び、特別に好んで飲んでいるひとがいます。

その一方で、紅茶、日本茶、中国茶、どれも大好きでお茶ならなんでも飲むというひとも珍しくないですよね。

ひとつのお茶にこだわるひとも、いろいろなお茶をたしなむひとも、どちらも一度は経験したことがあるだろうことといえば「眠れない夜」の訪れ。お茶にはカフェインが含まれています。

カフェインと言えば、コーヒーやチョコレートなどにも含まれている成分でアルカロイドの一種です。眠気覚ましとして有名で、同じ理由でエナジードリンクなどにも含まれています。

カフェインはチャノキの葉に元々、含まれていて、実はその成分量はコーヒーの倍以上もあるんです。茶葉からお湯に抽出された状態になるとコーヒーの半分以下になってしまうので、コーヒーほどカフェインを気にする必要はありません。

ただ、お茶が大好きでついつい飲み過ぎてしまう日もあります。ゆえにカフェインの作用で眠れなくなってしまった夜には、お茶が出てくる物語を堪能してみてはいかがですか?

紅茶が登場するお話で有名なのは、「不思議の国のアリス」ですね。

アリスが迷い込んだ世界で出会った三月ウサギと帽子屋とネムリネズミが永遠に終わらないお茶会をしている場面があります。「狂ったお茶会」です。そこでキャラクターたちが飲んでいるのが紅茶です。

「お茶と探偵シリーズ」の本の中にお茶と探偵という話もあります。事件の現場にお茶とたくさんのお菓子があった中で探偵が事件を解いていく話です。巻末には紅茶のレシピが付いているという本です。

最近の小説だと、辻村七子さんの「宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズ」というお話があります。宝石にまつわる事件や出来事を追い掛ける物語で、ミルクティーを本格的な方法で淹れている場面がたびたび登場します。

映画がヒットしたことでも有名な有川浩さんの「図書館戦争」にもカモミールティーが登場します。

物語の本筋にお茶が関わるお話もあり、キャラクターを引き立てるために登場するお茶もあり、素敵な物語にはお茶が欠かせませんね。

ちなみにカモミールティーは眠れない夜におすすめのお茶です。ハーブティーには興奮作用のあるカフェインが含まれていません。カモミールのお花には鎮静作用があり、興奮した神経を鎮めてくれる効果が期待できます。

また牛乳にはトリプトファンというアミノ酸が含まれていて、時間が経つと眠くなる成分メラトニンに変わります。眠れないときにホットミルクにして飲むと良いですよ。

中には体質で牛乳を受け付けないというひともいます。そんな牛乳が飲めないひとには豆乳がおすすめです。牛乳に含まれているトリプトファンは大豆にも入っています。牛乳でお腹を壊すというひとは、豆乳を試してみてください。

緑茶に含まれるテアニンにも不眠を改善する効果があります。

とくに眠りに就くことに問題はなくても、夜中や朝方に目覚めてしまう中途覚醒の状態を改善することが知られています。また睡眠の状態が良くなるので熟睡感を感じられて目覚めがスッキリする効果もあるのだそうです。

テアニンは緑茶の中でも、とくに高級な緑茶に多く含まれているといいます。玉露や碾茶、抹茶などですね。ただし、同時にお茶はカフェインも含まれているのでやはり飲み過ぎると眠れなくなる可能性があります。

どうしても寝る前にお茶を飲みたいというひとは、あまり濃く抽出しないようにしたり、お茶に牛乳や豆乳を入れてミルクティーにするなど工夫して楽しみましょう。

温かいお茶の傍らにお茶の登場する本があれば、眠れない夜も楽しくて優しい夢の時間に変わりますね。